品質管理としての温度履歴

物体の温度は熱などのエネルギーを受けた時や化学反応によって変化します。

基本的には外気の温度が高いことで熱エネルギーを得て温度が上昇すると言うものです。温度の変化によって変質する物体もあります。温度が上昇することによる変質は見た目が変わらないまま、味や滑らかさ、質感などを変えてしまうこともあります。そのため、品質を一定に保つためには、変化の履歴は重要な意味を持つ場合がります。温度履歴がわかれば限度を超えたことがあるかどうかを一目で確認することができます。

品物や梱包、コンテナなど適当な単位に一つ温度を測定して履歴を記録するものをつけておけば、電源が続く限り温度データを記録することができます。あとは回収して温度履歴を確認すれば、記録した期間の温度の変位を確認することができます。温度の上昇があって、劣化の恐れがある場合、輸送の条件が守られていないようであれば委託した業者に交渉する材料となります。品質を保つことができる限度を超えていなかった場合、温度履歴が品質保証の根拠となります。

温度履歴を記録するものに求められる条件としては、軽いこと、電池の寿命が長いことや物にぶつかってOFFになるようなことがないことなどがあります。また、一緒に入れる物によっては、影響を与えない素材であること、防水型であること、気圧の変動に影響を受けないことなどが考えられます。目に見えない状態を確認し、保障するために必要な記録です。